イギリスの著名なフードライターでもあり、ナイジェルのシンプルクッキングでもおなじみのナイジェル・スレーターの自伝的映画「トースト」を見た。
料理番組が大好きな私にはジェイミーオリバーと同様に欠かせない番組だったので、彼はどんな人物なんだろうかと興味本位で映画を見始めた。
彼が料理に異常に執着するようになる要因となる二人の女性。
一人は実の母。 缶詰を暖めるだけの夕食だったり、簡単な料理すら失敗しトーストだけの夕食だったりと、すさまじいまでの料理べたの母。なんとか美味しいものが食べたいと切望する少年。
もう一人は母の死後やってきた継母。彼女の料理の腕はプロ級。だが父の愛情を取られた嫉妬心とワーキングクラスへの蔑みが料理への執着心をさらに増長させていく。
イギリス人の心に宿る階級制度やゲイであることなどがさりげなく織り込まれていておもしろい映画だった。
映画のストーリーとは別に、脇役のアンティークキッチン用品がすばらしくてキャプチャーしました。
当時主流であったソルター社製のハカリ、メイソンキャッシュのミキシングボール・・・スミスのタイマーファイヤーキングのジェダイ色のハンドル付ミキシングボールと手回しの泡だて器
これらのキッチングッズが、映像に絶妙な隠し味となっていました。